犬猫の命から私たち大人も学ぶこと

犬猫の命から私たち大人も学ぶこと

小生が手がけた前作「ノー・ヴォイス」は
お陰様で各地での上映会が続いており、
来月は北九州で300名の会場で上映会が開催されます。

数日前は、NHKクローズアップ現代で
「追跡! ペット業界の闇」というタイトルで
犬猫たちの命が売買される日本のペット事情の裏側が放映されました。

小生も自分がこのテーマを手がける前は、
犬猫たちの命が大量に殺されていることなど知る機会がありませんでした。

映画・テレビと昨今殺処分を取り上げる作品が出てきてまいり、
こうして考える機会を積極的に作っていくことが
認知を促進していく上でとても重要だと思っております。

小生が懇意にさせて頂いております児童文学作家の今西乃子先生も
常々おっしゃられておりますが、
この問題はペット・犬猫を飼っている人の問題ではなく、
社会全体を通じて、人間がどう生活をしていくかという
生活のあり方の根源の問題だと思っております。

経済が回ることを追いかけていくと
自分はいいけど、自分とは関係ないものは無関心・無駄・利用してやる
という意識が働くのだと思います。

それがペットを物として考え、お金の代替しか考えられない
乏しい発想だと思います。

自分が苦しいこと、人の痛みを経験した人は、
それがいかに残酷で、辛いことかを知っております。
逆に人の痛みを分からない方というのは、
表面上は繕っていても、心の部分では利己主義に走るものです。

殺処分問題を、常々、蛇口と受け皿で伝えておりますが、
この問題で大切なことは、
受け皿(=殺処分間際の犬猫を保護する方)を増やすことはもとより、
蛇口である捨てられる命をいかに減らしていくことだと考えております。

犬や猫を飼う時に、飼い方の正しい知識や心構えを備える。
自分本位で買うのではなく、一緒に楽しく生活ができるためには、
何が必要なのかを飼う前に抑える。
犬猫の飼育には、時間もお金も多く必要。
それが確保できるのか。などなど。

犬や猫は基本自分たちだけでは生きることができません。
食べるものをもらい、衛生面・健康面でサポートをしてあげなければ、
生きることができません。

この考えとつながることには、自分たち人間も誰かのサポートがなければ
大人になれなかったということなのです。

自分が受けた恩恵を忘れてしまった時に、
人間はエゴが出て、自分勝手になります。

大切なことは、自分が知らず知らず受けた恩恵が必ずあり、
それを想像していくことで、
自然と他者や動物を大切にしていけるという発想です。

自分は前作を通じて、これからも伝えていきたいことは、
他者との協奏の中にある自分のあり方なのです。

coney

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