2月 2009Archives

APRIL TRUE/エイプリルトゥルー 第1話/全7話  

    APRIL TRUE ~エイプリルトゥルー~ 第1話/全7話      
                              古新 舜

 この土地の桜は嘘つきである。雪が降り積もる中、山間を背景にそっとピンク色の彩りを落とすのである。この地域ではよく知られた「冬桜」――春だけでなく、冬にも咲く変わった樹木である。雪景色に咲くその桜を町の人たちはこよなく愛し、町のシンボルとして崇めてきたが、小さい頃から私は、二回も咲くこの桜の奔放な姿にどことなく自分と似たような感じを覚えていた。
 冬桜は私の家の庭にも一本ひっそりとたたずんでいる。私には一回り以上年の離れた姉がいるのだが、彼女もこの桜の大ファンであった。年齢差のせいもあり(いや、半分以上は性格のせいだと思うが)いつも私は操り人形のように扱われていた。姉の代わりに買い物に行かされたり、掃除をさせられたり。「家の手伝いをした分、大人になったら倍になって良いことが返ってくるわよ」私はそれが姉の都合に合わせた出任せとも知らず、そんな素晴らしいことならばと、へらへら言われるがまま動いていた。小学生の私はそんなちょっと間の抜けた女の子だったのだ。
 小学五年生になって間もなく、私はそんな姉から突然、「好きな人はいる?」と尋ねられた。今までなら「あんた、学校でちゃんとやってるの?」、「あの掃除のおばちゃんまだ学校にいるの?」とたわいもない質問しかしてこなかった姉だが、そんな質問を急に振られ、私は小っ恥ずかしくなった。あの時なぜそんなことを尋ねたかはよく判らなかったが、今になると、きっと自分の恋に悩んでいたのだろうと思える。そして、五年生になった私が恋の話を持ちかけられるような“同性”に見えたのかもしれない。私は周りの子よりも少し幼いところがあり、十一歳になっていたそのときでも、答えとしてすぐに異性のことは思い浮かばず「校長先生が好き」などと答えてしまっていた。姉は素っ頓狂な顔を見せると、私の頭を軽く叩いて、口元を歪ませ向こうに行ってしまった。

��当小説に関するコメントは三月七日、全話終了後にお願いします)

From the season with Sakura

YMF用長編映画企画が無事、提出終わりました。
企画コンペは、タイミングだと思います。
世の中とのタイミング、製作者とのタイミング、

何度も中断した企画が、ここまでの完成度で提出できることに、
続ける熱意が大切だなと思いました。

まさかこんな機会に、提出できるとは思ってもみなかった企画です。
後は、審査員の方もそうですが、私や仲間、
そして本企画に携わるであろう人たちとの
コミュニケーションだと思います。

低予算にしては壮大な企画ですので、
全力でぶつかっていくつもりです。

四月のJJFLAでの上映タイトルが決まりました。
From the season with Sakura
『サクラから始まる短編集』
となりました。

勿論、koganeyukiも含まれております。
時期が合えば、ぜひ向こうからレポートしたいと思っております。

四半世紀の夢

最終日になりました。
脱稿直前です。

脚本家と夕方からずっとMTG続き。
一番の争点でしたが、結論は「25年後の夢」を思いつき、
これで本当に完成になりそうです。

��5年後の夢かー、
僕は30歳まで生きられたら十分と思っているので、
そんな先のことまでは考えられないな。
もし長生きできたとしたらで、
��0歳の夢までありますけど。

さあ、朝までパソコンとのにらめっこでございます。
最近パソコンとのにらめっこ続きで少し疲れた感はあります。

映画祭に遊びに行きたい!
四月のロサンゼルスが次のお休みになりそうです。
今年もお花見はしましょうね!

手の感触

今年のテーマは「感触」

僕らは満たされすぎているとよく感じる。
感触を映画にしたいと思う。

むちゃくちゃな生活になってますが、
仲間から元気をもらってます。

生きるとは感触、触れることだと思う。

才能の集まり

原稿の〆切を前に、昨日は素晴らしい才能たちと、
夜を過ごしました。

大分前からの友人と、僕の友人と
��+4で行きつけの焼き鳥屋に。

天才プログラマー、
音楽プロデューサー、
産学ベンチャー社長、
売れっ子アニメーター、などなど。

みなさん僕と同い年ばかり、
これだけの英知が集まると会話も白熱します。

ジャンルを越えた集まりで、交流ができるというのは、
本物のプロだと思いました。

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志の強い仲間に囲まれることは、自身の背筋も伸ばされる感覚です。
前におちまさとさんのことを書いたときの「背筋」ですね。

明日が原稿〆切日。
先程、ストーリーが最終完成しました。
ここから企画書に落とし込んで参りたいと思います。

あ、それから三月一日から一週間、
僕のブログで最新作の小説を公開致します。
タイトルは「エイプリルトゥルー」。

どうぞ、お楽しみに☆

U字型の命

今回執筆している映画の企画会議で
しきりに話しているのは、人生はU字であるということ。

人は過去を切り離せずに生きているんだけども、
生きている中で、前を楽しみに生きていくと、
過去は反対車線のように眺めていく風景になる。

生き方に正解はない。
だからこそ、いろんな角度から自分を見られないと損だと思う。

私はこうだ、僕は僕だとか。
固定観念やプライドからの脱却が人を一番成長させる。

どうすれば良いか、
自分以外の人を沢山愛することだと思う。

批判をするならちょっとでいいんだ。
そんなものよりも、良い部分を必ず見つけてあげる。

そんなことができたら、人生は、何十倍にも輝かしく見える。
人は必ずつながっているから、決して自分を追いつめちゃいけないんだ。
必ず自分の抜け出す場所がある。

人の漢字がふたつに分かれているように、
間違った路だったら違う路を進めば良いんだ。
決して世の中に失敗はなくて、
失敗は必ず成功に繋がる。
失敗は失敗と思っちゃいけないんだ。

そんなことに長編映画の主人公の命を吹き込んでいます。

桜ノ雨

の話題を知りました。

視聴してみる。
今風の歌詞だなと思いました。

白紙の答辞
僕らはひとりじゃない
大人に成れたのかな
未来図

もうメジャーレーベレでなくても
良い曲ならば全国区で発信できる時代になったのですね。

松たか子さんの桜の雨、いつか
もステキです。

夜道を歩いていたら、もう東高円寺には桜が咲いていました。
もう春ですね。
春遠からず。

にゃんちゅう

今日は、清水ゆみさんの舞台楽日「春遠からず」に行ってきます。
楽しみだにゃんちゅう。

午後には脚本家と最終企画会議を設けます。
��8日〆切、かれこれ四年かけてきた企画が
ようやく形になることができそうです。

勿論審査があるので、ドキドキですが、
伝えたいものがあるからこそ、ストーリーが歩んできたと思います。
そして、役者やスタッフ、大切な仲間に囲まれて、
自分はとてもシアワセだと思っています。

そんな気持ちを長編映画では紡いでみるつもりです。
午前中は、気分を変えて「幸せ物語」の編集に入るつもりです。

��/9納品でしたね。
いつものように忙しないスケジュール。

ゆみちゃんに会って、元気をもらいたいと思いますにゃんちゅう。

山形長編への挑戦

今月は、脚本家2名と山形への長編映画に向けての
チャレンジをしています。

あとで写メ撮りますが、膨大な量のノートが散在しています。
僕がなぜ、この題材に取り組むことになったのか、
はっきり判らないんだけど、それをやることに、
必ず何か動かせるものがある確信があるからだと思います。

描きたいのは、「死と生の一体感」、
多分そんなキーワードが、劇中の二つのモチーフに繋がっていると
思いました。

タイトルは決まりました。
後は、登場人物の気持ちをしっかり描いていきたいと思います。

提出まであと五日。
いつものように大運動会です。

幸せ物語クランクアップ!

山梨から戻りました。

近場ですが遠征ロケとなり、いろんなことが起こりましたが、
役者さん、スタッフが全力で頑張ってくれたので、
無事にアップすることができました。

三日間で二話分は、不可能に近い分量、
現場での技術部の連携と、制作部の丁寧な応対、
それがあって現場での演出プラン修正、
ロケ地変更、配役の吹き替えなどができました。

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二日目は、キャスト11名全員集合デーで、
僕の頭の中では、台詞からカットつなぎからばれものから
いろんなことが頭をかけ巡り、夜の時点で欠番が2シーンに
なりそうな危機的状況。

三田村賢二さん、加治木均さん、菜葉菜さん、富田政貴与さんなど

皆さんが応援してくださり、良い演出ができたと思っております。

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さてさて、完成まで後二週間、

またブログで進捗を報告していきますね!!
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