アクティブラーニングの視点から、映画制作をより教育現場に!
だいぶ涼しくなってまいり、過ごしやすくなってまいりましたね。
小生は三週に渡って新人監督映画祭と連動し、
マイクロムービー(90秒映画)ワークショップを行ってまいりました。
基礎編では、小生による映画ストーリーワークショップ&映画演技ワークショップ
実践編では、編み物のアニメーション、日常を切り取るフォトジェニックPV、粘土人形のアニメーション、そしておいらのiPadショートフィルム制作など、様々な試みを行いました。
おかげさまで、受講生の満足度が大変高く、そして意欲的な作品が沢山生まれました。
基礎編は、アクティブラーニングを用いて、物語の構成や主人公の心情変化を話し合いました。 |
基礎編の後半は、演技レッスンをしながら身体表現の可能性を探りました。 |
やたみほさんによる編み物アニメーション制作! 子供も大人も無我夢中! |
こちらは、らたこさんによる粘土アニメーション! 子供たち大盛り上がりでした! |
Tetsu-lawさんによるフォトジェニックなPV制作 中野の街歩きからエモーショナルな作品が沢山生まれました! |
小生、ショートフィルムワークショップ 短い時間の中で、仲間たちと連携をして、独自の視点の作品が8つ生まれました |
今回は、初めて、小生以外の素晴らしいクリエイター3名にお声がけをさせて頂き、
様々な視点から、映像制作の楽しみをみなさんと分かち合えた3週間でした。
今回感じたことは、こういったクリエイティブで映像表現を使った表現手法は、
世代を越えて様々な方々に求められているんだなと強く思いました。
小生はデジタルハリウッド大学院で羽根先生にお会いしてから、
アクティブラーニングの考え方にとても共感を覚え、
以来それを6、7年実践してきましたが、
教える側が教わる側の気持ちを理解しながら、共に学んでいく姿勢こそが、
現在の日本の教育に求めらているんだと感じております。
学びとは自主的なもの、主体的なものであって、
やらされるもの、課せられるものとは本来違っているのですが、
教える側も教わる側も教育現場では、それが当たり前になってしまっているが故、
それをなぜ学ぶのかの視点がぽっかり抜け落ちてしまっているのだと思います。
私たちの勉強は決して良い大学、良い会社に勤めるためにあるのではなく、
学んだことを如何に誰かに貢献し、社会に役立てていけるかが大切だと考えております。
ですので、アクティブラーニングが急速に求められいるこのご時世で、
それがなぜ必要なのか? 子供たちにどう必要とされているか? を
教える側が徹底的に学ぶ姿勢でいなければ、
アクティブラーニングもただの流行り言葉になってしまうのだと感じております。
社会に出ると人間力が必要だ、コミュニケーション力が必要だと叫ばれますが、
それを学べる環境の場が圧倒的に少ないという問題点、矛盾があります。
既存の学校で教えることは、高い点数の取り方、偏差値の高い大学への入り方です。
なぜ高い点数を取ることだけが必要なのか、
どうして偏差値の高い大学が良いとされているのかの議論が
学生の立場でなされていないことが大きな問題だと考えております。
極論を申し上げますと、そもそも大学に行く必要があるのか?
ということにも繋がります。
小生が予備校時代に伝えていた、
「大学なんて行かなくても良い」という持論にも繋がります。
この意図は、「考えもせずに進学する大学にいく価値は全くない、
その中で大学に進みたいなら、徹底的にその意味を考えよ」という気持ちからです。
学生が進学する価値のある大学と思われるために
大学関係者の方々が主体的にどう自分たちを表にアピールしていくかも
問われている時代だと考えております。
既存の学習内容は、
お役所で決められたものを受動的に現場で教えることになっておりますが、
これから大切になっていくことは、
現場からのボトムアップな意見を如何に積極的に現場と行政が連携を取り、
有機的な学びの機会を学ぶ側の方たちに提供できるかだと考えております。
学術-民間-行政がそれぞれの視点で、必要と思われる学びのエッセンスを
相互で意見交換を交えながら、
その学びの行き着く先がどこなのか、どのように応用展開がされていくのかを
徹底的に議論していくことこそ、
教育現場において学ぶ側に有益とされる
知識や知恵の提供に繋がるのだと考えております。
小生が行っている映画体験ワークショップも独特の視点です。
それは小生が幼少期から日本の教育環境に悩み、
大人になってから大学受験の現場にいながら疑問を持ちつつ教鞭を取っていたからこそ、
その現場で圧倒的に足りないものを提供したい気持ちの表れなのです。
答えがないことを議論する力、
価値観の違う相手と向き合う力、
チームで相互に助け合い成し遂げる力、
を養う上で、有効な学びの手法の一つであると捉えて、
今後はこれを様々な場所で展開していき、学生の方々のポテンシャルを引き出したい、
今回の子供たちから50代の方々までが参加されたワークショップを開催して、
改めて感じたことでございました。
アクティブラーニングも小生の映画体験ワークショップも
能動的な学習方法の一つの手段ですので、
大切なのは、皆様の独自な視点で行われている様々な学びのあり方を
横連携させていき、
相互で教える質や教わる側のニーズを高めあっていく姿勢だと感じております。