2012Archives

GW/長野・伊那での農業体験

皆さん、こんにちは。
五月も半ばになっておりますが、如何お過ごしですか。

私の方は、いつもと変わらず、毎時間駆け回っておりますが、
最近読み始めた南雲吉則著「空腹が人を健康にさせる」という話題の本を読んだお陰で、
とても快調な毎日を過ごしております。
不規則な食生活に加えて、朝昼晩を必ず三度食べる必要があるのかと
日頃から疑問に思っていたところ、この本に書かれている「一日一食」習慣を
行うことで、体が動きやすく、生活のリズムがよくなってきました。

最近、よく思うことは日々の当たり前を見つめ直すということ。

エネルギーや食料など、身の回りのものは不自由なくありすぎるほどに、
手に入れることができます。
そんな生活ができるようになったのは、ここ数十年の話で、
それまでは農耕作をしながら、慎ましく暮らしていたのが
日本人元来の生活スタイルだと思います。

テクノロジーが進化し、様々な不自由が減っていく中、
元来大切にしていた「慎ましさ」も一緒になくなっていく時代に思えます。
その反面に手に入れてしまったのが、不摂生だったり、傲慢だったりするのだと思います。

「限られる」というのは、時間にしても食べ物にしても、
感謝を感じ、それらを大切に扱っていける大切な条件だと思います。

物がありふれてしまうというのは、自然と自分が欲に埋もれてしまい、
自分の体や、身の回りの誰かを傷つけてしまうことだと思います。

この本に書かれていることは、日頃私が大切にしている
当たり前の日常を見直すきっかけを再確認させてくれた本です。
お薦めです!

この本と出会う同じくらいのタイミングで、
私は、長野の伊那で農業の体験をしてきました。
友人に誘われて、ご自宅の近くにある畑を三日間、耕してきました。

作付けをする苗を選定しました
「甘太郎」や「桃太郎」などのネーミングも(トマトです)!
購入したのはネギ、カボチャ、ジャガイモなど。
スタッフのヒロヤと鍬を担いでざっくざっく。
慣れない作業に悪戦苦闘しながらも、
なんとか形になってきました
鶏糞を混ぜて土壌に養分を加えていきます。
編集の仕事があるので、iMacを持参。
昼は農作業、夜はデスクワークの三日間。
二日目、ネギを植えているところです。
ネギは密集して植えても良いということのようです。
雨上がりの空に掛かった虹をスタッフのヒロヤが捉えました。
ステキですね。
水をたっぷりあげています
ヘトヘトになりながらも、ようやく完成!
用水路で長靴を洗い流してます。

GWの5/3〜5/5の三日間でしたが、大変貴重な体験をさせて頂きました。
自分たちが食べているものが、どういう風に作られて、
どう育っていくのか、
こういう体験をすると、農家の方々への感謝と共に、
食べるものをより一層大切にしていきたいと思う気持ちが募ります。

「文化」は英語でcultureと書きます。
語源は「耕す」cultivateから来ております。
長年培われた慣習や芸術は、一つ一つの地道な行いの継続であることを、
今回の農体験が教えてくれた気が致します。

情報と田舎〜震災一年後の前後一週間〜「その3(二本松〜南相馬)」

皆さん、こんにちは。
ブログが大分空いてしまいましたが、皆さんはお変わりございませんか。

連日、怒濤の出来事が続いており、今日はようやくブログに手をつけられた感じです。

前回紹介した二本松で出会った人々や食材を通じて、
自分の知らない日本の魅力がこんなにもあることに気付かされました。
私たちはコンビニやスーパーなどに並んでいる食品に慣れ親しんでしまい、
ついついこれらが当たり前の食べ物と思ってしまうのですが、
田舎に行き、その土地で作られ、調理されたものを食べることほど、
幸せな食べ方はないのだと思いました。

麹にみそに沢庵に凍み餅に甘酒に、どれも豊かな味わいです。

都会では決して味わえない贅沢を田舎で味わった体験でした。

食べ物だけではなく、蓑や笠などの昔の衣類を現在も手作りでされている方々に
出会うことができました。

昔の衣類は丈夫で機能性に優れております。
このような伝統技術を担う若い方がおらず、技術の継承が危ぶまれております。

こういうものが現在も存在すること、
このような優れたものを日本人は編み出し、生活に取り入れてきたこと、
若い人たちと一緒に大切にしていかねばならない日本人の誇りだと思います。

3/11は場所を南相馬に移し、三嶋神社での慰霊祭に出向きました。
芸大や國學院の学生さんたちが雅楽をご披露下さり、
鎮魂の祭事に相応しい音色を奏でて下さいました。

当日は、ネット回線の関係でカメラ機材ではなく、
スマートフォンを用いてUstream中継を行わせて頂きました。

神社より御礼にお土産を頂戴しました

まだまだ紹介しきれないほど、沢山の場所、地元の方々とお会いさせて頂きました。
思うことは、私たちが当たり前に過ごしている日常の中には、決して表れない
日本の素晴らしさ、地域の魅力がまだまだ眠っているということです。

都会の生活は大変便利ですが、インターネットも電気も元来はなかったものです。
それらのものがあるからこそ、今の生活が快適に過ごせる訳ではありますが、
もし、それらが無かったのなら、もしかすると私たちは、
日頃気付けないかけがえの無い発見や気付きを得るのかも知れません。

生活の豊かさ代償に、私たちは心の豊かさを減らしてしまっているのかも知れません。
心の豊かさは、食べること、誰かと話すこと、家族と暮らすこと、
そして巡り巡って、人を大切にすること、に繋がっていくのだと思います。

インターネットやエネルギーが普及した今、
人間はどうしても、快適なものを求めてしまう生物ですから、
昔の生活に全部が戻ることはできないと思っております。
ですが、昔の生活の良さを知り、体験し、取り入れていくことは、
未来の私たちがテクノロジーで得ることが決してできない、
心の豊かさを創造できるのではないかと考えております。

情報と田舎〜震災一年後の前後一週間〜「その2(二本松)」

二本松から新天地に移られるため、民家の内装を全て取り外す作業を始めて二日目。石釜や薪ストーブなど、電気を使わず食材を調理する生活の様々な家具に触れました。

石釜を取り壊している様子
還暦を迎えた女性が一人で強固な石釜を作られました
他にも薪ストーブをご自身で設置されたり、
5、6年分の薪を割られて倉庫に保管されていたり、
この方のパワーには圧巻でした

合間、福島の地元の食品を代行販売されている方のつながりで
二本松や南相馬の様々な場所に同行させて頂きました。

二本松のまちの駅では、地域の産物が生産者の名前付きで売られておりました。
ベクレル検査の表示もあり、被災地で苦労されながらも
安全なものを届けたいという農家さんの想いが伝わって参りました。

ふきのとうやかぼちゃ、茄子なの野菜ばかりの天ぷら
これで300円!
軒先に並ぶ干し大根
こちらではいろいろな食材と遭遇することに。

こんにゃくが食感が柔らかく、味が中まで染み入っていて感動!
こんな美味しいこんにゃくは始めてでした

こぼうも甘く煮付けてあるものと、炒めた味付けのもの
歯ごたえと味付けが絶妙にマッチしてて、
こちらも今までで一番美味しいごぼうでした
よもぎを刷り込ませて、お米で作った凍み餅
凍らせて作る為、寒い地方でないと作れません
朝は雪かき、午前は民家の解体作業、午後は農家訪問、夕方雪かき
温泉に滑り込んで汗を流すそんな繰り返しの数日間

被災地で過ごす田舎暮らし、放射能と向き合いながら暮らしている人たちの気持ちを感じ取りながら、ネットも情報も疎遠な場所で、自然に囲まれながら過ごした貴重な数日間でした。
(次回に続きます)

情報と田舎〜震災一年後の前後一週間〜「その1(二本松)」

皆さん、おはようございます。
昨日、福島より戻って参りました。

まるまる六日間、東京を離れておりました。

まずは、二本松市で友人のご実家の引っ越し作業をお手伝い致しました。

築百年以上もする古民家

この家たどり着く為に道の雪かきから始まりました。

こんな道をひたすら雪かきするわけです!

このお家は、震災が起きる一年前に還暦の方が一人暮らしをしながら、
野菜を使った漬け物や、体に優しい食品の製造、販売を手がけるために
移られたお家とのことです。
死ぬまでここにいる覚悟で住まわれた家を人災による放射能汚染で
理想とする食品をこの場所で作ることができなくなったため、

止むなく他県へと移住することを決められたそうです。

二階はお蚕さんをされていたそうです。
迷路のようなこのお家は百平米以上もの大邸宅

(次回に続きます)

SCF「地域映画合戦2012」閉幕〜笹塚フィルムフェスティバル/東葛映画祭

皆さん、こんばんは。
今日は気持ち、少し温かかったかなと思える感じでした。
お変わりありませんか。

2月は、光陰矢の如し、あっという間に3月ですね。
「ソーシャルシネマフェスティバル-地域映画合戦2012-」
皆様のお陰を持ちまして、無事閉幕することができました。

最終日は立ち見が出る状態で、大盛況の内に終えることができました。
参加監督、支えてくれたサポータースタッフ、そして来場者皆様と劇場関係者様に
心より感謝致したく思います。

名画座「シネマ・ジャック&ベティ」前にて

最終日は満員御礼でした!
グランプリを取られた「あおとんぼ」が地元紙で取り上げられました

これから今年の反省点を元に、来年は「時代劇」部門を設けたさらに成長した映画祭に
して参りたいと思っております。
この映画祭を通じて、地域の魅力や制作者皆様の活動を知ることができました。
そして、映画を通じて地域の魅力を引き出すことができる可能性を知りました。
映画祭は、このような「場所」を提供していき、そこで生まれる交流を引き続き、
追究して参りたいと思っております。

「炎夏enka~夜藝の湖畔~」の林はるの監督を囲む地元の方々
映画館に地元の方々の声援が飛び交いました!
監督さんの人柄と、映画に対しての熱い想いに感動しました

この映画祭を通じて、自身もいろいろな発見を致しました。
地域と地域が交流をしていく橋懸かりの一つを映画が築いていく、
そんなきっかけが感じられた三日間でした。

映画祭の開催前、
私の前作「わかれもの」が笹塚フィルムフェスティバルにて「奨励賞」を受賞致しました。

会場に駆けつけてくれた池田優菜さん、村田桂さん、
ヘアメイクの西村リサさんご家族ありがとうございました!

「わかれもの」とても想い出深い作品を制作させて頂きました。
自分が二十代最後に作った短編映画にして、いろいろな方々のご協力、
そして気付きがあった作品です。

参加者皆さんで記念写真を致しました!

そして、東葛映画祭でもノミネート上映をして頂きました。

スタッフ、MC皆様の温かさが触れられる映画祭でした!

こうして、いろいろな出会いを経て、現在の私がおります。
生活をしていく中で、いろいろなことが進んでいく反面、
いろいろなものが集まり、そして溜まって参ります。
それは栄養でもあり、時としては、行く先を阻む岩のようなものでもあります。

私たちは、自分の体の休息と共に、時々体を休めながら、
心の休息を取ることで、自然と溜まってしまった未来を妨げる障害物を
取り払うことができるのだと思います。

人は、決して自分一人では行きていけません。
その障害物を取り払うのでさえ、誰かの助けや師の助言が必要であったりします。

そして、私たちは何かにぶつかったときにそれを省みて、
軌道修正をする力を持っております。

決して、何かがあったらばそこで終わりではありません。

その軌道修正を掛けて、私たち人間は、人生と言う航路を心地よく進んでいく為の
知恵を学び取ります。

自分が幸せになるということは、誰かと話し、誰かの声を聞き、
そこから自分がどう動くかを学んでいくそんな努力の末に見えてくる空のようなものだと
常々感じます。

生きることは大変苦労がありますが、その苦労は今だから苦労に思えます。
もう少しだけ頑張ってみることで、昔の苦労はちょっとした未来からすると
幸せにきっかけだったりすると、そう感じながら、日々精進しております。

ソーシャルシネマ・フェスティバル「地域映画合戦2012」

皆さん、
こんにちは。
早いもので、既に1月も後半ですね。
如何お過ごしでしょうか。

さて、私が企画致しました「ソーシャルシネマ・フェスティバル-地域映画合戦2012-」
のサイトがリリース致しました。
http://socialcinema.jp/
力作ぞろいでとてもワクワクしております。
是非、予告編をご覧頂き、投票をして頂けたらと思います。

また、「camp fire」にて映画祭の運営をサポート下さるパトロンを募っております。
立ち上げたばかりで、経済的に余裕ない体制ですので、
皆様のご浄財を賜りながら、地域の魅力と若手の作品を
幅広く発信して参りたいと思っております。

皆様のご協力をなにとぞ、宜しくお願い致します。
http://camp-fire.jp/projects/view/148


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