2016Archives

組織の成功循環モデルとレバレッジ・ポイント〜ワークショップサミット開催報告・質疑応答編・前編〜

質問1:「ワークショップのこれは良かったという具体例は?」

てっちゃん:いろいろなワークショップを開催してきました。
すべて断ることなくやってきました。
「防災」「男女参画」「子どもの貧困」「障碍」「乳幼児向けに手遊び」「レゴブロックを使った街形成」などなど

ワークショップ単体だけでなく、講義も組み合わせたもののあります。

田丸さん:その中で会心のものは?

てっちゃん:ありすぎるんですよね(笑)

参加者:てっちゃんにやってもらった2回のうち、2回目の方がすごかったです。
同じ会社内なのに、部署が違ったりしている人と一緒にやったワークで。
両部署で気にかけながら、連携を取る意識、同じ感情になることができた。

てっちゃん:マサチューセッツ工科大学のダニエル・キムという方が
「組織の成功循環モデル」というのを話していて、
良い関係性が良い思考を生んで、良い行動が良い結果を生み出す。
という正のサイクルなのですが、
大抵のの企業は、
結果を追い求めすぎて、関係性がギクシャクなり、思考もネガティブになり、行動も悪い方向に行く。


おいら:自分自身は大学で物理と心理学を両方勉強していました。
日本の文系・理系を分ける発想が嫌だったので、
文系科目は大の得意、物理は大の苦手という学生でした。

学生時代、カウンセラーを目指していたのですが、
学生時代に人の心を癒したいと思っていても
社会に出ていないので、井の中の蛙で、社会に出ると学生時代の考えでは
歯が立たないことを実感しました。

その中で映画の現場に入り、感じたことは俳優さんの持つポテンシャルなんです。

半沢直樹が「倍返しだ!」とか、水戸黄門が印籠を出したりすると、
人の心は大きく揺さぶられる。

ワークショップの効果もそのようなことにつながりがあり、

テッチャンに巻いてと催促される「ヤベッ!」の構図

心理学的にまさにラポールの構築なんですよね。

「ページング」相手の行動をまねる。
口調だとか会話の速さを真似ることで、相手が自分に関心を持ってくれる。

私は、特技に居酒屋の隣の人と必ず仲良くなれるっていうのがあるんですが、
それも実はこれから来てるんですよね。

そこからある程度の信頼関係が生まれると、
今度は自分が相手の行動を牽引する「リーディング」というのが
あります。

これはテッチャンもよく言っている「レバレッジポイント」ですが、
もしワークショップに効果的なものを求めたいのであれば、

さらにテッチャンに催促されるも、ちょっと無視して話をしてみるの構図

リフレーミングという考えがあるので、視点を一つに定めないで、
答えを一つにしない姿勢というのが大切なんだと思っております。

ワークショップをする際に大切なことは、相手を支えて、
相手の良さを引き出してあげることなんだと思います。

例えるなら、カウンセラーのような立ち位置が近いのかもしれませんね。

大切なことは、意見やアイデアが活発に生まれる場を作ることで
いろいろな視点を養うことができると考えているのです。

アクティブ・ラーニングとワークショップの関係性とは? 〜ワークショップサミット開催報告・後半〜

田丸さん:アクティブ・ラーニングを知らない方、いらっしゃいますか?

会場の3割近くが挙手。

田丸さん:最近文科省がガーッと進めていますよね。

おいら:文科省の表現で言うと、能動的学修なんですが、いろんな表現があると思っていて、今までの授業の仕方だと寝ている学生がいても知らん顔だったり、先生と教師の教え方が一方方向だったりするのですが、海外では双方向型授業というのがよく取り入れられていて、これからグローバル・ダイバシティが重要視されていく中で、お互いが学びを教えあいっこしていき、学び合っていこうというのがアクティブ・ラーニングなのですが。


おいら:私は2009年くらいからアクティブ・ラーニング型授業を行っていて、駿台予備校の物理の講義で実践的にアクティブ・ラーニングを行っていたのですが、自分自身、(既存の)大学受験にとても苦手意識があって、大学受験をきっかけに死のう思った経験があります。第一志望に落ちたことで自殺を考えようと思ったことがあり、一つの仕組み、しかも教育という人を成長させようとしている仕組みにおいて、自分自身が悩み、苦しみ、孤独だなと感じ、第一志望に落ちたことで、親に申し訳ない、教育費をあんなに払ってもらっているのに、そして先生にも申し訳ない、期待をかけてくれていたのに、という気持ちがあった。

そんな19歳の自分を救ってくれたのはインターネットの仲間たちだったんです。2000年だったんですけど。
「コニー、俺は中卒で学なんかないんだよー」とか。
「私は接客業やってて、人生ってのは仕事が大切なのよ」とか。

元来、テレビっこでドラマの俳優になりたかったという夢があったんですよね。
でも親には俳優になりたいなんて言えなかったですし、
こんだけお金払って東大に入らないなんてろくでなしと言われるのに怯え、
バブル世代の親だったので、学歴に執着があり、
そんな中萎縮してしまい、虐められてしまい、行き場をなくしてしまった。

生きているって辛いよな。食事は与えられるのに、お小遣いももらうのに、
なんでこんなに辛いんだろうと思ったのが19歳。

でも、インターネットや映画の現場なんかだと
勉強なんかしたことがあまりしなかったよ、というような人も少なくなく、
そういう人たちに敵わない能力があることに、初めて触れることで、
生き方の選択肢があるということを知ることがとても大切で。

こういう風な生き方もあるんだよ、というのを子供たちに教えたくて。

予備校時代の一回目の講義で恒例でやっていたことがあるんですけど。
「君たち大学に行かなくてもいいよ」
ということを壇上から話していました。

会場の参加者・登壇者:へーーー


おいら:そうすると教室全体がザワザワしだすんですよ

田丸さん:それは良い言葉ですね〜

おいら:あ、本当ですか!(照)

田丸さん:いや〜、それで救われる人が多いと思うんですよね。

おいら:あ、救われるというか、皆さんキョトンとして、怒りだしますよ(笑)
ザワザワザワとなって、親に行けって言われているのになんだよ〜とか、
志望校受からせろ、とか一年間付き合うのに変な先生に当たっちゃったよなとか。

田丸さん:そうなるんですねー

おいら:なるんですよ。
で、その後に、「隣同士で今思ったことを語ってもらえませんか」と振るんです。

おかしいよ〜、とか帰ろうぜ〜、とか話になるんですけれども、

「じゃあ皆さん、大学に行く意味って誰か言える人いますか?」

って当てさせるんですよ。

そうすると、

「いや、学校の先生に言われたから」とか
「日本の教育の仕組みでは当たり前だから」とか。

ほとんどの生徒が、どの校舎も同じような答えが出るんですよね。

で、
でもね、僕自身はこうでした、自殺しようと思いました、って言うと
学生はえー! って、ぎょっとするんですよね。

インターネットで出会ったの仲間が人生を救ってくれただよね、とか
映画の業界ってこうなんだよね、とか。

そんな社会があるなんて知らなかったって、そこから少しずつ目が輝きだして。
社会の当たり前って実は違っているでしょって伝えるんですよね。
そこから物理を教えるんですよね。

田丸さん:それがアクティブラーニング的な学習への導入ってことですよね。

おいら:自分自身がそういうことをやりたいなと思っていたら
波長がある人とつながっていたんですよね。

ところで、田丸さんは東大ですから、ずっと勉強していたんでじゃないですか。

田丸さん:いや、僕はアクティブラーニングを勝手に自分でやっていたんですよね。
さっきのワークショップ論と被るかと思うのですが、
僕は高校の時に偉そうに言っていたのが、
「人生に塾はない」って言ってたんですよ。

塾を否定はしないんですけど、周りに多かったのは
塾に行っていれば良いっていう発想の子がいて、
友達と夜ご飯一緒に食べて話し帰宅するみたいな。

それって何もやってないよね? って思うんです。

であれば、日中学校の休み時間でワイワイ騒いでしこたま遊んで帰ればいいし。
僕、部活もやっていたので、帰ると7時か8時なんで。
夕飯食べて風呂入って、30分仮眠して、その後勉強して。

毎日高一からずっとやっていて。
松山東高っていう県では一番良い学校だったんですが、
中学校までは一番だったんですが、高校入ってから440人中100番くらいになって
勉強するようになって。
それでも150番に落ちて。

人生終わったって思ったんですよね。

そこからでも、やるしかないよね、って思ったんですよ。
で、抑うつのような状態でも勉強をやったんですよね。

誰かに習うというのはなんか違うなと。
で、アクティブラーニング的に自分で考えて、
どうしてダメなんだろう、どうやれば良いのだろうと
自分で考えて。

周りは口ばかりなんですよね。

偉そうに語るのは誰でもできる。
自分の欠点もだいたい頭がよければわかるけど、そこで止まってしまう。
自分の場合は、
受験においてはテストで(*)PDCAサイクルを自分でやっていたんですけど、
それで1年後に一番になったんですけど、
大切なのは、これと同じことで。

(*)PDCAサイクルとは..生産管理や品質管理など、管理業務を円滑に進めるための手法として、W・エドワーズ・デミング博士らが提唱した考え方。Plan:計画を立てる、Do:実行する、Check:評価する、Action:改善するの略。

僕は大学に入ることが目的ではないですし、
塾だけの人は勉強だけで終わってしまうのですが、
自分はやり方を模索して、小説家として大成するにはどうしたら良いかを考えて
弱点を見つけて、リストアップして、
友達に小説を見せてフィードバックをもらって、
それを続けているうちに自然とプロになっていて。

そこで、なぜ僕がワークショップをやっているかということなんですけど。
よく言われるんですよね。

「田丸さん、ライバルを増やして、どうするんですか?」
って小さいことを言われるんですよね(笑)

でもそれは、書き手をドンドン増やさないとヤバイ。
星新一以降ショートショートの書き手が出ていない。

書き手だけでなく、読み手も少ない。

僕一人が売れても意味がないと思った。

裾野をちゃんと作ったほうがいいと思った。

そこで書くワークショップを通じて、書く喜びを知ってもらいたい。
一定数の人はそこで楽しんで終わる人もいれば、
一定の数の人は、あれ? 書くって面白い、と日常が変わる人が出てくる。

本に興味を持ってくる。
その中から、書き手が増えてくる。

それを30人規模でだいたい1回やるんですけど。
ワークシートをダウンロードできるようにしているんですよね。
みみっちいことを言わないで(笑)

さっき自分のキーワードに自分のためにって書いたんですけど、
ワークショップをすることで市場が活性化して、
自分のオファーが増えてくる

作家なんですが、ワークショップを月に10回はやってます。
勉強から小説家になりワークショップになるまでです。

テッチャン:アクティブラーニングの話なのに、お二方の人生観でしたね(笑)

テッチャン:ペアワークだったりとか、ジグゾー法とかで意見を広げる手法なのかなーと思っていたのですけど。

おいら:大笑い

田丸さん:(おいらに)触発されちゃいました

おいら:いやー、結局はそこなのかなーと。(アクティブラーニングの)テクニックとかを先生方にお伝えするのですが、結局、手法があるわけではなく、オンリーワンなんですよ。

田丸さん:そうなんですよ!

松本さん:そうそう、自分が体験したことを伝えないとその人なりのワークショップやアクティブラーニングはできないと思う。私も受験をしたけれども、どこの大学にいかなければいけないじゃなくて、でも大学生にはなりたくて。ただ、受験の時に、いろいろな大学を見られるのが楽しくて。

おいらにさらに触発された松本さん。

小さい頃、夢はなんですかって聞かれるのがすごくいやで。なくて。
でも必ず聞かれるから、先生がなんか言うので仕方なく答えてて。

高校になって野球部のマネージャーをやるようになって試合のアポを取ったり、
マックでバイトしたら「ありがとうございました」と言うのが楽しくて。

目の前にあることって面白いなの蓄積があって。

就職活動も沢山した中で、ORIXに入って
いろんなお客さんと向き合っていく中で、
保険で解決しましょう、リースで解決しましょう、
というのが楽しくで、自分でやる時に、解決する仕事って何かなと思った時に
行政書士だと思った。

その体験やストーリー、お客さんとのコミュニケーションの仕方、提案の仕方を
伝えるためにワークショップをやっている。

テッチャン;皆さん、体験があって、その体験をもとにワークショップをやっている。
自分で考えたことが根幹にあるんですね。

松本さん;テッチャンはワークショップの何を体系立てて学んだの?

テッチャン:青山学院でワークショップデザインの勉強をした。
元々は人材育成のコンサルタント会社にいて、企業向けに研修や講師をしていた。
その時は、理論とかなんでワークショップが必要なのかを学んで、
使い方を学んた。

ワークショップをなぜやるのか?

おいら:青学のワークショップ講座は人気なんですか?

テッチャン:社会背景が変わってきて、人口も激減し、地方と都会の違いの中で、
他者理解、合意形成が必要なので、ワークショップやアクティブラーニングを通じて
体感していくことが必要と言われている。
こういう教育は学校だけではなく、企業や社会でも必要だと思っている。

さて、ここで各グループで心の中で出てきた言葉をシェアしましょう!

(次回は、質疑応答編をお届けします!)

ワークショップは魔法の杖ではない? 〜ワークショップサミット開催報告・前半〜

今週は関西出張帰りからいろいろなお打ち合わせが続き、
あっという間に日曜日になりました。
時間が過ぎるのが本当に早く感じます。

先週、内輪で自主的に開催しましたワークショップサミットの
ご報告をいたします。
山梨を拠点に全国で企業コンサル、教育現場で登壇されている小笠原祐二さん
ピースの又吉さんが主演を務めました海酒のショートショート作家の田丸雅智さん
高等学校から地域で企業や法律に関するワークショップを開催している松本沙織さん
そしてシネマ・アクティブ・ラーニングの古新舜
4名で開催させていただきました。

わざわざ愛媛から本イベントのために飛んでこられた方もいらっしゃりビックリ!
初っ端から責任感重要なイベントだなということを再確認させられました。

当日は3×3のマス目にお題を書いていき、投票で選ぶという曼荼羅トーク方式を採用。
上位2つが「(ワークショップは)魔法の杖ではない」と「アクティブラーニング」
そのテーマでディスカッションを始めました。

1)魔法の杖ではない
小笠原さん(=テッチャン)が提案してくれた内容だったので、
まずはテッチャンが語ってくれましたが、
ワークショップを開催すると楽しくてなおかつ何でも問題解決できてしまうという
先入観でお仕事のご依頼を受けることがあるため、
魔法の杖ではないと思っているということだそうです。

インフルエンザに罹ったら薬ですぐ治るというものではないということと
似ていると話されておりました。
昔はワークショップとわざわざ言わなくても「話し合い」という風に表現していたと。

次に松本さんに発言を振らせていただき、
松本さんは今までワークショップという言葉が苦手という意識があったとのこと。
ワークショップに参加して、話題を振られても、現実とは離れていて
リアルな場の解決に結びつくか疑問を持っているという意見。

よりリアルな解決をするために何を行動したらいいかを考えたく、
ワークショップに興味があまり沸かなかったとのこと。

田丸さんは、その場限りで終わってしまうのが嫌だという発想。
田丸さんは、紙2枚に穴埋め形式でワークをしてもらい、ショートショートを完成させようというワークショップを開催している。
右脳・左脳の両方をトレーニングできて、小説家にならなくても
日常生活に活かせるよということを伝えているとのことです。
こちらのページでワークショップシートも公開されております!

以下、各パネリストの対話が続きます。(古新はしばらく聞き役に徹しております)

松本さん:「置換」がキーワードで、ワークショップでやったことを
自身の仕事や活動に置き換えができるのであれば、言葉に対しての苦手が減っていく。

田丸さん:私たちは自分のフィールドのワークショップをやっているけど、
小笠原さんは誰かのサポートをしているのでは?

てっちゃん:そうそう、新島の島コンのお手伝いをさせて頂き、
最初は会議のやり方を教えてくれと言われて、
アイデアを出すためのワークショップをして、
データ分析を行ってノウハウを提供した。
これはワークショップがいい、これはワークショップでない方がいいと判断して、
課題へのアプローチをデザインし直すことを大切にしていること。

田丸さん:ここで聞きたいのは、てっちゃんにとってワークショップとはなんぞや?

テッチャン:知識の一方通行の学びではなく、参加者同士が体験して学びを習得し合う
中野民生さんが定義されたのが初めてとのこと。
良いワークショップはその場の全ての人が学習者であること。
主催者もファシリテーターも学びをする立ち位置であることと言われる。

田丸さん:まさに答えがないことが良い。
これで良いですか? 合ってますか? と学校で言われるとちょっと困る。

テッチャン:ビジネスマナーであれば、一方通行の方が良い。
これまでにないビジネスマナーを作ろうであればワークショップが良い。
ワークショップは一つの手段である

田丸さん:ところで古新さんはどう思われますか?

コニー:(ようやくキター!!)

ようやくキター!! その瞬間の表情w

コニー:二つのレイヤーがあると思ってます。
自分は小さい頃は、小学1年生なのに5年生のクラスに入ってしまうような変わった子だった。
自分はデジタルハリウッドに入ってアクティブラーニングを初めて知った時に、
従来の詰込み型の勉強ではない学びのあり方に楽しいなと初めて思えた。

社会人になると生きるための勉強。
何のための勉強。誰のための勉強を意識するようになった。

一方で、ワークショップが楽しいというだけのものもあると思っていて
お料理ワークショップ、手芸ワークショップなど
集まって特定のメンバーだけで楽しみ合う形式もOKだと思っていて、

・ビジネスや活動に有益に結びつくワークショップ
・単に楽しい、その空間で話し合えるのが嬉しいワークショップ

と2種類あるのでは?

テッチャン:楽しいをゴールにする、仲良くするがゴールなものであれば良い。
目的に合っていればいい。何のために開催するのかを考えていきたい。
最近何のためのワークショップかが判らなくないものが増えている。

田丸さん:最近はWS(ダブリューエス)でワークショップと通じますもんね(笑)

[次回のブログはアクティブラーニングとワークショップの関係性について!]

プレゼンにおけるプレゼントとは?

教育に関連する様々な方々とお打ち合わせしております。

そもそもなぜ、「映画監督が教育なの?」
と毎日質問を受けますが、
映画監督が教育と関わってもいいじゃないと
笑って答えるようにしております。

自身が常々考えてきたことは、
エンターテイメントと学びの融合でした。

もっと授業中、沢山生徒が語ればいいのに!
大学受験が全て点数主義っておかしくない?

そんな既存の教育システムのモヤモヤを抱えながら
学生時代を過ごしてきた経緯があります。

学生時代は恥ずかしい、誰かに揶揄される、非常識だ、
などネガティブな発想ばかり思ってましたが、
今となっては、そういったことを経て自分らしさを追求したい!
という考えに至ったのです。

もちろん、視野を広げて物事を捉えること、他者を意識することは大切ですが、
自分が思ったことを素直に、声を大きくして伝えてもいいんだよ!
ということを生涯発信して参りたいわけです。

そんな中、今晩はとてもステキな先生と6時間近く語りました。
今晩「も」というのが正しいでしょうか笑

全部をお伝えしたいのですが、
中でも印象的だったことは「プレゼント」という単語でした。

「プレゼンにおいて、みなさん何を意識していますか?」

自分の伝えたいこと、抱えている仕事、悩みや問題
それを一方的についつい伝えていませんか?
ということをいつも気を配っております。

その先生もそのことを考えておられており、
会話の中で「プレゼント」という言葉を用いられました。



プレゼントは2つの意味を持ちます。

1つ目は、相手に対しての「贈り物」のプレゼントです。
相手のことを想像し、相手の気持ちを考えるという姿勢。

贈り物のように相手にプラスになることを伝える。
笑いや感動を届けようとする仕掛けです。

2つ目は、自分の「現在」のプレゼントです。
生い立ちや夢ではなく、今何を考え、何を感じ、何をしたいのか。
そこに他人は共感を覚えるという視点です。

確かにそうだよな、と思いました。
昔話をベラベラ語られても、なんだか雲をつかむようだし、
未来に夢を延々に語られても、もっと現実を見て動こうよと思うだろうし、
大切なことは、

たったいま、目の前の誰と向かっており、
何を今考えているかを具体的に伝える姿勢

なんだと思います。


自己主張、主体性、チームワークが必要とされてきている昨今において、
大切なことはテクニックでも、仕組みでも、ノウハウとかだけなく、
その個々人の心のドキドキなんだよな、と改めて実感を致しました!

学びは地方創生につながるという発想

教育・地方創生をキーワードの様々な方々とお打ち合わせをさせていただいております。
8月はラーニング・スプラッシュという兵庫での一泊二日の合宿に参加させて頂き、
ワークショップ講師並びに当社スタッフはメイキングとしてご協力をさせて頂きます。

とても面白いイベントだなと思っており、
とある学校を使って、体感を大切に学びをお互いに享受し合う内容です。

小生は、facebookの反転授業のグループ仲間の山口県立萩商高等学校の松嶋先生と
コラボさせて頂きます。
憧れの先生とのコラボワークショップ!
さて、果たしてどんな化学反応が生まれるのでしょうか。

このイベントの面白さは、学生さんや先生がフラットな立ち位置で
非日常体験を共有しながら、
置かれている環境を通じて、日頃の身の回りの生活も考えていくことになるんだろうな
ということです。

自分自身を日頃とは違った場所に身を置くことで、
新鮮な気持ちになり、視野を広げ、仲間との連帯感が生まれてくる。

この体験が地元の方と結びつくことで、
地方を元気にしていくアイデアやトリガーが生まれてくると思っております。

昨日も、鹿児島の三島村のイベントに参加させて頂き、
大名筍をいただきましたが、
若手の方々が様々な視点で島の活性にトライされている姿を見ていて、
みなさんで外部の学びを受け入れながら、積極的に取り入れているんだなと
つくづく感じました。

小生の次回作「あまのがわ」も鹿児島・屋久島の魅力×教育をテーマにしております。
びというのは決して、学校、学生さんだけが必要ものでなく、
実は大人・社会人こそが必要なものと考えております。

社会において実践的なことを経験し、
そこから違った発想の視野を磨いていくことで、
新しい物事に挑戦し、トライ&エラーを行っていく。

PDCAサイクルにおいて、常に学びを吸収して、
自分自身を磨いていくというのは、社会や人を導く立場には大変必要な素養と思っております。

地方創生も、現在高齢化・情報運用・若手の担い手不足など
様々な課題を抱えておりますが、
これらを解決すべき手段もはやり学びなんだろうなと思っております。

課題を課題と捉えず、チャンスと捉えていき、
持っている資産を当たり前・つまらないではなく、
視点を変える・何かと融合させるということをしたときに、
かけがえのない価値が創出されると思っております。

そんな時に、気付かされるのは若い方々の先入観ない視点だと思います。
その視点に驚かされながらも、当たり前とは違った視点に触れていくことで、
見えなかった価値に気づき、推進力や遠心力が生まれてくるのではないでしょうか。

大切なことは、

・フラットな立ち位置で物事を見る視点
・違った価値と積極的にコラボをしていく姿勢
・体感からチームで共感を生み出していく機会

こそが、地方創生につながる三つのキーワードと捉えております。

身分・世代を越えた方との学びを享受し合うこと、
そのことでお互いが持っている価値観や能力を掛け算しあい、
はたまたぶつかり合いながらも課題を解決させていくストーリーが
生まれるのだと思っております。

ストーリーが生まれれば、世界が変わっていく。
そんな発想を常々持っております。

当社・コスモボックスも持っているノウハウや資産を
皆様の持っているものと掛け算をさせていただきながら
学びと地方創生に貢献して参りたいと考えております。

ワークショップサミットを開催します!

明後日は東中野テクニカルカレッジにて
ワークショップサミットを開催します!

売れっ子ワークショップデザイナーの小笠原てっちゃん、
ショートショート小説の新鋭・田丸雅智さん
行政書士で高校の特任講師でもある松本沙織さん
そして、小生の4名でお届け致します。

・ワークショップがなぜブームなの?
・やってみてどういう効果が生まれるの?
・アクティブ・ラーニングや人材育成などとの関係性は?

他では決して聞けない最新情報やワークショップ手法を
一挙に大公開!
日頃ファシリテーターをされている社会人・学生
ワークショップをもっと盛り上げたいと思っている方など
ふるってご参加ください。

詳細:https://www.facebook.com/events/235625906798900/

教育とはおまけをつけて返すもの

連日私学の校長先生、ALを積極的に展開されている若手教師、
教育コンサルタントや教育アプリを開発されている方々など
多数の方とお打ち合わせをさせて頂きます。

それぞれの方々お立場が違えども、
一律におっしゃることは、
学校の空間で積極的に新しいことを掲げようとする人と
保守的で無関心な人に分かれるということです。

保守的な方は、新しいことをやろうとする方を必ず突く・批判するらしいですが、
子供たちの学びを教える立場の方がそのような姿勢では大変残念ですね。

急速に教育現場が変化をしていく中で、
大切なのはサービス精神なんだと思います。

社会人では当たり前のようなことが、
先生という立場には意識を持っている方が限られるという
声をよく聞くのですが、
外の世界と触れる機会がなかった訳だから
そりゃそうだよな、と思う訳です。

ロボットやAIが急速に発達していくと、
果たして人間が教えるという行為にいなければならないのかという
疑問に突き当たるわけです。

そこには先生たちご自身が今のお仕事に対しての意欲やモチベーションを
如何にして、再確認・再発見していただくかということに尽きるのかと思うのです。

子供というのは、大人の背中を見て育ちます。
唯一触れることのできる親以外の大人は先生という場合も少なくありません。

そんな中、外部の人間が学生さんたちに社会のことを伝えることは、
大変意義があると思いますし、
先生たちにも、抱えているお仕事以外のプラスαで
仕事に対してのモチベーションやご自身だからできるものは何なのかを
日頃から考えていただけたらなと思うばかりです。

たまたまうちの母校の巣鴨の前校長政三先生は
授業料に100円をプラスして返すサービス精神を大切にしていると
よくおっしゃっていましたが、
たまたま私学の先生とお夕飯を食べた時にも、
自分のお給料に上乗せしてお返しする精神で授業をしておりますと
アクティブラーニングを頑張られている先生がおっしゃっていて、
素晴らしいなと思いました。

先生という仕事は人生を導く究極のサービス業。
とことん改善・工夫・成長をしていき、
その姿勢を見せることこそが、真の教育なんだと思っております。

初代・林家三平師匠に見る第3の視点

笑点の新メンバーに二代目・林家三平師匠が決まりました。
10年ぶりのメンバー一新、そして日本テレビ屈指の長寿番組なだけに
メンバーの刷新はさぞ、慎重に行われたことと思います。

小生なんかは、やはり初代林家三平師匠の方がとても印象深く感じられます。
小生小さい頃から、お笑いが大好きでして、
貪るようにお笑いを見ていたのが幼少期。

再放送で三平師匠の映像が出るたびに、
ああ、この人は天才だなと食い入るようにテレビを観ておりました。

何がすごいかって、三平師匠って結構噛むんです(笑)
途中で口上を忘れたりするんです。
それなのに、それを失敗と捉えず、逆に会場の心をつかむ笑いに変えてしまう。

よく小生が講演で使っている心理学のワードの「第3の視点」を
うまく使えているわけです。

例えば、会場にお客さんが途中から入ってきたとしても、
そのお客さんにスポットをあてて、低姿勢で
今までの要点をそのお客さんに伝える。

その時、それ以外の大多数の観客は三平師匠とお客さんに注目をするわけですが、
そこでいままで、大衆と三平師匠との関係性が崩れ、
お客さんの心に、ああ、この空間はこんなにリラックスしてもいいんだなという
心ののりしろが生まれるわけです。

初代三平師匠が作った失敗をも恐れず、チャンスに変える姿勢、
そして、お客さんと一緒の目線で一体となり場を生み出す心構え、
この習慣は、皆さんのお仕事の場でも大いに使えるものではないでしょうか。

犬猫の命から私たち大人も学ぶこと

小生が手がけた前作「ノー・ヴォイス」は
お陰様で各地での上映会が続いており、
来月は北九州で300名の会場で上映会が開催されます。

数日前は、NHKクローズアップ現代で
「追跡! ペット業界の闇」というタイトルで
犬猫たちの命が売買される日本のペット事情の裏側が放映されました。

小生も自分がこのテーマを手がける前は、
犬猫たちの命が大量に殺されていることなど知る機会がありませんでした。

映画・テレビと昨今殺処分を取り上げる作品が出てきてまいり、
こうして考える機会を積極的に作っていくことが
認知を促進していく上でとても重要だと思っております。

小生が懇意にさせて頂いております児童文学作家の今西乃子先生も
常々おっしゃられておりますが、
この問題はペット・犬猫を飼っている人の問題ではなく、
社会全体を通じて、人間がどう生活をしていくかという
生活のあり方の根源の問題だと思っております。

経済が回ることを追いかけていくと
自分はいいけど、自分とは関係ないものは無関心・無駄・利用してやる
という意識が働くのだと思います。

それがペットを物として考え、お金の代替しか考えられない
乏しい発想だと思います。

自分が苦しいこと、人の痛みを経験した人は、
それがいかに残酷で、辛いことかを知っております。
逆に人の痛みを分からない方というのは、
表面上は繕っていても、心の部分では利己主義に走るものです。

殺処分問題を、常々、蛇口と受け皿で伝えておりますが、
この問題で大切なことは、
受け皿(=殺処分間際の犬猫を保護する方)を増やすことはもとより、
蛇口である捨てられる命をいかに減らしていくことだと考えております。

犬や猫を飼う時に、飼い方の正しい知識や心構えを備える。
自分本位で買うのではなく、一緒に楽しく生活ができるためには、
何が必要なのかを飼う前に抑える。
犬猫の飼育には、時間もお金も多く必要。
それが確保できるのか。などなど。

犬や猫は基本自分たちだけでは生きることができません。
食べるものをもらい、衛生面・健康面でサポートをしてあげなければ、
生きることができません。

この考えとつながることには、自分たち人間も誰かのサポートがなければ
大人になれなかったということなのです。

自分が受けた恩恵を忘れてしまった時に、
人間はエゴが出て、自分勝手になります。

大切なことは、自分が知らず知らず受けた恩恵が必ずあり、
それを想像していくことで、
自然と他者や動物を大切にしていけるという発想です。

自分は前作を通じて、これからも伝えていきたいことは、
他者との協奏の中にある自分のあり方なのです。

志は気の帥(すい)なり

連日、アクティブ・ラーニング、表現力、コミュニケーション力をテーマに
様々なお打ち合わせが続きます。
昨日は、横浜の江田にあるパイオニアランゲッジスクールさんに行ってまいりました。
教育コンサルタントの沖山賢吾さんがお引き合わせ下さいました。
このご縁に心より感謝いたします!

パイオニアランゲッジスクールの中村由香里さんが、
小生のシネマ・アクティブ・ラーニングにご関心を示して下さいました。

目先の学力やテストを目的としない教育のあり方で気持ちが合致し、
今回こちらの塾のアクティブ・ラーニング、表現力で
新規店舗の開店とそこでの教育プログラムのお手伝いをさせて頂くこととなりました。

お母様の祐子さんが静岡で開業されてからの2代目にあたる由香里さんは、
ご自身の海外留学体験も踏まえて、日本に新しい教育のあり方を展開しようと
積極的にいろんなことをトライされております。

人間力や表現力を備えた英語の力を付けてもらうことが
社会に出た時に本当に役立つ学びとなるという信念は、
小生が現在展開しているシネマ・アクティブ・ラーニングと正にベクトルが一緒です。

お教室を見学させて頂きビックリ!

お子さんも先生も皆さん、笑顔がステキでとてもイキイキとされておりました!
由香里さんのお人柄溢れるお教室だなと。

こうして、民間の塾でも当社プログラムをご提供できることを
何より幸せに感じております。

他にも様々な教育関係の方々とお会いして共通する話題とは、
大学受験だけが目的の勉強から脱して、
社会との接点を感じながら、失敗を恐れずにチャレンジする精神性を持った
教育を行いたいということです。

みなさん、それぞれの教える立場から、それぞれが本気勝負。
周りの目を気にせず、向き合っている相手にとって如何に有益なものを
提供できるかを真剣に、そして果敢に取り組んでおられます。

そんなお打ち合わせを毎日こなしていると、
「志は気の帥なり」という孟子の言葉が思い浮かびます。

「人間は生まれながらにして善である」という性善説を説いたことで有名ですが、
小生はこの考え方、大変共感いたします。

「志は気の帥なり」
社会に役立つ目標を持った時、機会や人々を惹きつける精神的な力が宿る
とでも解説いたしましょうか。

大切なことは、社会全体に目を向けること。
その時に、自分の考えや仕事が、如何にしてどう役立つのか、
誰に向けて役立つのかが見えてくるものです。

マーケットの考え方でいうならば、
プロダクトアウトとマーケットインの考え方でしょうか。

プロダクトアウトとは、自社のノウハウを商品として具現化し、
社会にこういうものって必要ですよね? と提案すること。
例でいうなら、昔のウォークマンやiPhoneでしょうか。

マーケットインでは、今世の中が求めているものって
こういうものですよね? とお客さんの立場にたって商品を創出していくスタイル。
ソーシャル化が進んだ現在だとこちらの方がより定着しているのかもしれません。

どちらも相手のことを想像しながら、商品を世に打ち出しているという点。
前者は、まだその商品がヒットしていないけど、ヒットするよねと投げかける形。
後者は、みなさんのニーズがこれだけあるんだから、こういうものがあればヒットするよねという堅実型モデルです。

教室という学びの場にも、この考え方は必要だと思っており、
どちらかというと、上記モデルはプロダクトアウト型なのかもしれません。

ですが、実は、マーケットインでもあると思っており、
学力を伸ばしたい、成績を伸ばしたい、いい大学に入れたいという夢は、
実は、人間力やコミュニケーション力、精神力を伸ばしていくことで、
自然と学ぶための姿勢が備わってくる、
そして社会に於いて求められている能力を主体的に伸ばしていくことができる、
そう考えております。

急がば回れではありませんが、
目先の経済、目先の成果、目先の価値ではなく、
本質的な効果、持続的な成果を上げるには、
目に見えない人との関わりを如何に、習得していくかにかかっていると思っております。


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